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中小企業のネットショップ開業の失敗|止まる3つの段と見直す順

集客・マーケ戦略石井 勇多

この記事の要点

  • ネットショップ開業の失敗を、弊社は開業の前・作る時・開いた後の3つの段の決め漏れとして見ています。
  • 開業の前は、誰に売るか、1件の注文でいくら残るか、注文と問い合わせを誰が受けるかを決めます。
  • 作る時は、買うまでの道と、返品の条件などショップに表示する中身を決めます。
  • 売れない時は、入口、商品ページ、買う手前、二度目の注文の順に上から見直し、仕組みの作り直しは最後に回します。

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初版: 2026-11

更新: 2026-11

自社の商品をネットで売り始めたい。あるいは、ネットショップを開いたものの注文が入らない。本記事は、中小企業で経営や担当をしている方のために、ネットショップ開業の失敗が、どの段の、何の決め漏れから起きるかをまとめました。売れない時に、どこから順に見直せばよいかも書いています。

自社のショップのどの段で詰まっているか分からない時は、無料相談で一緒に順を追って整理します。相談だけでも大丈夫です。売り込みはしません。

結論:失敗は「どの段で何を決めなかったか」で起きます

ネットショップ開業の失敗というと、集客ができない、利益が残らない、二度目の注文が来ない、と症状で並べられがちです。弊社は、症状より先に「どの段で何を決めずに進んだか」を確かめる見方をすすめます。同じ「売れない」でも、開業の前に決め漏れたのか、作る時に決め漏れたのか、開いた後に決め漏れたのかで、手を打つ所がまるで違うからです。

決め漏れの段が分かれば、直す所を1つに絞りやすくなります。分からないまま、デザインを替える、広告を出す、別の仕組みへ移る、と手当たり次第に動くと、費用だけが重なっていきます。

「段とは?」——次は、失敗が出る3つの段を見ていきます。

失敗が出る3つの段:開業の前・作る時・開いた後

ネットショップの決め事は、開業の前・作る時・開いた後の3つの段に分けられます。下の表には、段ごとに「決めずに進むと、あとでどんな形で表に出るか」を並べました。左から右へ読むと、今の困りごとがどの段の決め漏れから来ているかを逆にたどれます。

段

この段で決めること

決めずに進むと、あとで出る形

開業の前

誰に売るか/1件の注文でいくら残るか/注文と問い合わせを誰が受けるか

開いても誰も来ない/売れるほど手元のお金が減る/返事と発送が遅れる

作る時

買うまでの道(商品ページから支払いまで)/ショップに表示する中身(送料・返品の条件など)

見られるのに注文にならない/返品や送料で揉める

開いた後

どこから人を呼ぶか/毎月どの数字を見るか

最初の知り合いの注文で止まる/何が悪いか分からず手当たり次第に直す

気をつけたいのは、症状が出るのは決め漏れた段よりあとだということです。たとえば「開いても誰も来ない」は開いた後に気づきますが、元をたどると、開業の前に誰に売るかを決めていなかったことにある、と弊社は読んでいます。気づいた段で直そうとすると、元の決め漏れが残ったままになります。

「開業の前に決めることは?」——次は、開業の前に起きる決め漏れを見ていきます。

開業の前の決め漏れ:誰に・いくら残るか・誰が受けるか

開業の前の段で決め漏れやすいのは、以下の3つです。どれも、ショップの見た目や仕組み選びより前に、紙1枚で決めきれる物です。

誰に売るかを決めていない

「ネットなら全国の人が買ってくれる」と考えて開くと、最初の入口が無いまま開店の日を迎えます。開店しても、その店があることはまだ誰にも伝わっていません。このため弊社は、最初の注文は今のお客様や取引先、SNSの投稿を見ている人など、すでに自社を知っている人から取ると決めてから作ることをすすめます。知らない人に検索や広告で来てもらうのは、その次の段です。最初の入口の決め方は、親記事のECサイトの始め方で順番に書いています。

1件の注文でいくら残るかを出していない

店頭の値段をそのままネットの値段にすると、売れるほど手元のお金が減ることがあります。ネットでは、店頭には無い費用が注文ごとにかかるからです。値段を決める前に、1件の注文で次の費用を引いて、いくら残るかを書き出します。

  • 商品の原価
  • 送料と、箱や緩衝材などの梱包の資材
  • 決済の手数料と、仕組みの利用料(売れた額に応じてかかる物があります)
  • 広告を使うなら、1件の注文を取るのにかかった広告費
  • 梱包と発送にかかる社内の手間

弊社は、ここで残りがほとんど出ない商品は、ネットで最初に並べる商品から外すか、まとめ買いの組み合わせにして1件の注文の額を上げる形を考えます。手数料や利用料はサービスやプランごとに異なり、改定もあります。使う仕組みの公式サイトの料金表で、今の数字を見てから計算してください。送料の決め方は送料設定の考え方にまとめています。

注文と問い合わせを誰が受けるかを決めていない

ネットショップを本業の合間に受け持つ形で始める時に、担当を決めずに開くと、注文の確認や問い合わせへの返事が「手の空いた人がやる」になり、休みの日をはさんで何日も止まります。弊社は、顔が見えないネットの買い物では、返事の遅さがそのままお客様の不安になると考えます。注文と問い合わせを見る人と時間帯、休業日の扱いを、開く前に決めておきます。

「作る段で決めることは?」——次は、作る時に起きる決め漏れを見ていきます。

作る時の決め漏れ:買うまでの道と、ショップに表示する中身

作る段では、見た目に目が向きやすくなります。ただ、弊社が作る時に先に決めるのは、デザインより次の2つです。

買うまでの道を、通しで決めていない

ページを1枚ずつ作っていくと、お客様が商品に出会ってから注文を終えるまでの道を、通しで見ないまま公開してしまうことがあります。その結果、送料が最後の画面で初めて分かる、使いたい払い方が無い、スマホで入力する欄が長い、といった所で注文の手前で離れる形が生まれます。

弊社がすすめるのは、作業に入る前に「商品ページを開く、カートに入れる、送料を知る、払い方を選ぶ、注文を終える、確認のメールが届く」までを1本の線で紙に書き、各所でお客様が迷う点を先に消しておくことです。払い方の選び方はECサイトの決済方法に、注文の手前で離れる時の直し方はカート離脱対策に書いています。

返品の条件など、表示する中身を決めずに作る

通信販売を行う事業者は、特定商取引法により、事業者の名前や連絡先、売る時の条件などを、ショップのページに載せることが求められています。ここで決め漏れやすいのが返品の条件です。

特定商取引法ガイド(消費者庁)の通信販売のページでは、返品ができるかどうかや、その条件(返品特約)を表示していない場合、お客様は商品を受け取った日から数えて8日以内であれば、申し込みの撤回や契約の解除ができ、返品の送料はお客様の負担になると案内されています。ネットショップでは、商品ページなどの広告に加えて、注文を確定する前の最後の確認の画面にも返品特約を表示することが定められています。社内で「返品は受けない」と決めていても、両方に表示していなければ、この扱いになるということです。消費者庁は、返品特約を見落とされないように表示するためのガイドラインも出しています。

表示の中身は、商品や店ごとに違うので、販売者が決めます。ショップを作る側が代わりに決める物ではありません。消費者庁のページと、使うサービスのヘルプを照らしながら、作業に入る前に社内で決めきることをすすめます。表示が要る項目の一覧は、ECサイトの始め方の5番目の段に表でまとめています。

「開いた後に決めることは?」——次は、開いた後に起きる決め漏れを見ていきます。

開いた後の決め漏れ:人を呼ぶ道と、毎月見る数字

どこから人を呼ぶかを、1つに決めて続けていない

開店してしばらくは、社員や取引先、今のお客様からの注文が入ります。弊社は、この最初の注文が一巡したところで止まる形を、開いた後の段の決め漏れと見ています。既存のお客様へのお知らせ、SNSの投稿、自社サイトに置くリンク、検索、広告。人を呼ぶ道はいくつもありますが、全部を少しずつ試すと、どれも続かないまま終わります。

弊社のおすすめは、社内の人手で続けられる道を1つ選び、次の節の数字を毎月同じ並びで見ながら続けることです。続けても数字が動かなければ、道を替えます。

毎月見る数字を決めていない

見る数字が決まっていないと、「売れない」の一言から先に進めません。弊社は、毎月、次の数字を同じ並びで書き出すことをすすめます。仕組みの管理画面や、アクセス解析で見られる数字です。

  • ショップに来た人の数
  • 商品ページが見られた数
  • カートに入った数
  • 注文の数
  • 前に買ったお客様からの、二度目の注文の数

この並びは、お客様が通る順そのものです。どこで数が大きく減っているかが、次の節で書く「見直す順」の入口になります。

「売れない時はどこから直す?」——次は、見直す順を見ていきます。

売れない時に見直す順:入口、商品ページ、買う手前、二度目

ネットショップが売れない時に、入口・商品ページ・買う手前・二度目の注文の順に見直し、減っている所で人を呼ぶ道や写真と説明文、送料の見え方や払い方、梱包や次に買う理由を直し、4つを直しても売り方が組めない時だけ仕組みを作り直す図

売れない時は、前の節の数字を上の行から順にたどり、大きく減っている1か所に絞って手を入れます。弊社がすすめる順は次の4つです。

  1. 入口:ショップに来た人の数が少ない。開いた後の段の「どこから人を呼ぶか」と、開業の前の段の「誰に売るか」に戻ります。
  2. 商品ページ:人は来ているのに、カートに入らない。写真、説明文、値段と送料の見せ方を見直します。説明文には、お店の窓口で尋ねられる質問への答えが入っているかを見ます。
  3. 買う手前:カートに入るのに、注文まで進まない。作る時の段の「買うまでの道」に戻り、送料の見え方、払い方、入力欄の多さを点検します。
  4. 二度目の注文:一度買った人が戻ってこない。届いた時の梱包や同封物、買った人への知らせ方、次に買う理由(新しい商品や、使い切る時期の案内)があるかを見ます。

上から見る理由は、上の段で止まっていると、下の段をいくら直しても数字が動かないからです。ショップに人が来ていない時に、カートの入力欄を減らしても、注文は増えません。直した所が効いたのかも判断できず、次に何をするかも決まりません。

仕組みの作り直しは、最後に回す

売れない時に、別の仕組みへ移る、デザインを一から作り直す、という手を最初に選ぶのは、弊社はすすめません。入口で止まっているショップは、仕組みを替えても同じ所で止まる、と弊社は捉えています。作り直しにお金と月日をかけたのに、開いてみると前と同じ数しか人が来ない——このお金の使い方は避けたい形です。

仕組みを替える意味が出るのは、上の4つを順に直した上で、今の仕組みでは売り方そのもの(名前入れ、受注生産、定期のお届けなど)が組めないと分かった時です。モールで売るか自社のショップで売るかを考え直す時はモールと自社ECの比較を、BASEをやめてShopifyにする時の判断はBASEからShopifyへ移行する方法をご覧ください。

「弊社はどこを受け持つ?」——次は、作り始める前に弊社が何を決めるかと、その裏づけを見ていきます。

DP-GUILDが作り始める前に決める事と、その裏づけ

ショップを作るご相談では、DP-GUILDは作業に入る前に、どの仕組みで作るかとその理由、作るページと売り方をお客様と一緒に文章にしてから作り始め、決済や送料の設定、商品の登録、特定商取引法に基づく表記のページ作りまで受け持ちます。表記に何を書くかは、販売者であるお客様が決めます。公開の前にはテストの注文で流れをひととおり試し、公開後に商品の追加や直しを社内で行えるように、手順書と操作の動画をお渡しします。

こう進める理由は、代表自身が、BASEとShopifyとWordPressという3つの仕組みで、1件ずつショップを手がけてきたことにあります。

  • 子どもの服に手書きの文字を入れるお店(BASE):注文を受けて書くオーダーメイドと、既製品の両方を売れる形にし、企画からマーケティング、保守運用まで受け持ちました。
  • MCTオイルのお店(Shopify):要望も素材もそろわない状態から、使うイラストをすべて描き、商品の説明ページとショップを一続きにして作りました。
  • 忍者服のお店(WordPress):ITに詳しくない方と、作る物の中身を決める所から始め、決済を組み、ご自身で回せるように手順書と動画をすべて用意しました。

どれも、作る物が決まる前の段から手伝ったお店です。もう1つ、代表は理学療法士として病院とスポーツクリニックで働いたあと、運動・食事・メンタルまで含めて体をみる店を自分で開業しています。自分で店を開き、お客様を集めた経験があるので、開業の前の段の決め事を、作る側の都合ではなく売る側の目で一緒に考えられることが、弊社の強みです。

弊社の拠点は滋賀の甲賀市です。ヒアリングは文章か、30分のオンラインで行い、その後のやり取りも文章が中心です。そのため県外のお店とも同じ流れで進められます。

「弊社に向かない相談は?」——次は、お役に立てない場面を挙げます。

万能ではありません(向かない場合)

以下の場合、弊社への依頼はおすすめしません。

  • 売れない原因が、注文の受付、発送、お客様へのメールの返事など、毎日の運営の手が足りないことにある場合。弊社はショップを作る側で、お店の毎日の運営は受け持ちません。社内で受け持つ人を置くことが先になります。
  • Amazonや楽天市場などのモールで売ると決めている時。出店作業の代行も、モールの中で出す広告の運用も、弊社では扱っていません。
  • 入口も商品ページも見直さないまま、開店直後から、自社をまだ知らない人の注文を増やしたい時。その時は、開業の前の段の「誰に売るか」に戻ることをすすめます。

「ネットショップを開いたのに注文が入らない」「見直す順が分からない」という状態でも、相談していただいて大丈夫です。一緒に整理するところから始められます。

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自社の状況に合わせて整理したい場合は、お問い合わせフォームから無料相談をお申し込みください。相談は無料で、やり取りは文章が基本です。売り込みはしません。ショップの制作や作り直しをご依頼の場合も、ヒアリングとお見積りまでは無料です。先に中身を確かめたい方は、ECサイト構築の資料をお受け取りいただけます。

この情報は2026年11月時点のものです。各サービスの機能・料金や、法律の説明は変わることがあります。手を動かす前に、各社の最新の案内と消費者庁の説明をご覧ください。

よくある質問

ネットショップを開いて、どれくらいで売れるようになりますか?
お約束はできません。売れるまでの期間は、商品、最初に人を呼ぶ道、社内で続けられる手間で違ってきます。その上で弊社としては、開く前に最初の買い手を誰にするかを決め、開いた後は毎月同じ数字を並べ、減り方の大きい所を1つずつ直していく形がよいと考えます。
売れないので、BASEからShopifyなど別の仕組みに移るべきですか?
弊社の考えでは、仕組みを移すのは一番あとです。先にショップに来た人の数、商品ページ、買う手前、二度目の注文の順に数字を見て、詰まっている所を直します。それでも今の仕組みでは売り方そのものが組めないと分かった時に、移る意味が出ます。
返品は受けないつもりです。何か書いておく必要はありますか?
特定商取引法ガイド(消費者庁)の通信販売のページでは、返品の可否や条件を表示していない場合、商品を受け取った日から8日以内なら、お客様は契約をやめて返品できるとされています。ネットショップでは、商品ページなどの広告と、注文を確定する前の最後の確認の画面の両方に表示します。返品を受けない時も、その旨を載せます。中身は販売者が決め、消費者庁のページで確かめたうえで決めてください。
失敗しないために、開く前に最低限決めることは何ですか?
弊社は、誰に売るか、1件の注文で費用を引いていくら残るか、注文と問い合わせを誰が受けるか、の3つを挙げます。どれもショップの見た目や仕組み選びより前に、紙1枚で書き出せる物です。

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